【特集・犬山市議会議員選挙2023】選挙結果決まる!新人候補の動向は?

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2023年4月23日、犬山市議会議員選挙が行われました。結果、TwitterやInstagramで発信していた内容通り、実績のある現職の強さと支持政党のある候補の強さが際立ちました。各候補の得票数は後ほどまとめるとして、まず投票率が非常に気になるところだったので、まとめていきます。

今回の選挙は47.31%、思ったよりも伸びました

今回の選挙前に実は投票率が落ちるんじゃないだろうか?と予想していました。実数として43%ほど、市長選挙から3ポイント下げるだろうとの予想でした。理由としては「突出した候補者がいない」「犬山市議会に対する安心感」「市長選挙の伸び悩み」が挙げられます。

選挙公報から読み解く記事を書かせてもらったのですが、どの候補者も「犬山」「高齢者」「まちづくり」「医療」「子育て」を標榜、いい意味でこれといった議論の余地がないといった印象だからです。

また、市議会に対して大した不満もない、という点も今回の投票率低下に拍車をかける原因にもなっていました。

蓋を開けてみたら、前回の市議会議員選挙(2019年)から3ポイント下げた47%でとどまり、ある一定の関心は集めたのだと言える結果になりました。ただし、前回の50%を上回れなかったことと実数から選挙に興味のない方が5割を超えていることは当選者も含めて我々も気にしなければならないと思いました。

もう一点気になる期日前投票ですが、これは全体の投票率の約15%が期日前に投票を済ませていました。市役所員がおっしゃってましたが、木曜日の午前中まで伸び悩んでいたそうです。金曜日と土曜日に投票へ赴く方が多かった、とのこと。

土曜日に行われた「選挙マルシェ」では期日前投票で500人ほどが投票したとの話もあるので一定数の認知が進んで足を運んだのが見て取れます。効果的な活動なんだからもう少し裾野を広げたらいいのにと素直に思います。

トップ当選は誰?当落線上の激戦は?

 

定数:18 立候補:22

定数

当落 得票数 氏名 年齢 公認 現元新
2,229 柴田ひろゆき 56
1,772 島田あき 49 公明党
1,727 大沢ひでのり 55
1,721 鈴木伸太郎 58
1,620 久世たかひろ 41
1,554 光清つよし 63
1,550 諏訪たけし 56 公明党
1,270 はた竜介 42
1,262 ビアンキ恵子 63
1,257 ますだしゅうじ 40
1,171 丸山こうじ 45
1,150 おかむら千里 58 日本共産党
1,071 沼やすこ 40
1,067 玉置ゆきや 54
1,050 小川たかひろ 45 日本共産党
1,023 岡さとる 74 日本共産党
983 小川きよみ 65
908 柴山いっせい 64
879 大井まさお 69
812 長谷川やすひこ 68
792 ふじた一平 40
695 なかしま美佐子 52

(候補者名は選挙公報通り、敬称略)

当落線上の得票数に注目、900票で当落が決まる選挙になりました。つまりは得票数がバラけたという結果です。前回、2000票以上集めた候補者が3名いたため、当落線上は750票でした。が、今回は900票が当落線の境目になっているということは、有権者が現職に対して相当厳しい評価を下したのだと理解できます。

また、前回選挙から得票数を積みまししたのは久世ただ一人。他の候補者は軒並み得票数を落としています。これは有権者が相当厳しい目で選挙に参加したのと、現役議員への叱咤激励だといえます。

注目したいのは当選した新人6名で、当選確実なラインである1000票の壁を全員超えていて、新人の島田に関しては2位当選を果たしています。次に注目したいのは沼とますだが支持政党や団体なしに選挙戦を戦い抜き1000票を超えました。これは両名が選挙戦後半に市内をくまなく足を使って周り、支持者と一緒に戦った事が票につながったのか、浮動票を掘り起こすことに成功した結果でしょう。(訴求内容もシンプルだった)

ビアンキ恵子はアンソニーファンがそのまま支持に移った形で、盤石な基盤を見せてくれる結果となりました。一方、下馬表の高かった光清は危なげない選挙戦を繰り広げ、支持政党のない新人の中で最も得票数を重ねていました。

小川たかひろは日本共産党の3000票支持数を仲良く分けた形になり当選、犬山の共産党支持者の盤石さに驚きを隠せません。

逆に落選した新人2名は訴求する内容が弱かったのか、主張が強すぎたのか、どこかバランスが悪かったのだと思います。訴求内容から分析すると、選挙に伝統文化は伝わりにくいし、男性が女性を持ち立てて旗を振ることに無理があるのだと思います。両人とも経営者なのだから数字から課題の提案をして、自分ならこう解決する!と訴求すればもう少し違う結果になっていたかもしれません(最もセンスの必要な話ですけどね)。

新人候補は8人立候補して6人当選、これまでも新陳代謝はありましたが、時代が少し動きそうな雰囲気を醸してくれました。公明党と日本共産党は若返りを果たしています。

選挙の投票率を上げることは至上命題だと思う

選挙を盛り上げるためにどうしようか?はいつの時代でも言われていることだと思います。ただし、今回の市議会議員選挙は結果候補者が市内をくまなく歩き、街頭演説を多めに行い、街宣車に頼らない候補者が好感を持たれて票につながったと思われます。街宣車は出ていましたが、対して街頭演説のほうが多く、支持政党のある候補者は決まった時間に演説を行い有権者に訴えかけていたことと、SNSをうまく活用して予定を支持者以外に伝えていたことも今回の選挙戦で大きく変わった出来事の一つでしょう。

今後の選挙はSNSを中心に短文でわかりやすく支持者を増やしていくことが当選への絶対条件になりそう。また論点をシンプルにわかりやすくすると、政治への敷居の低さを訴求できるのではないでしょうか?

選挙結果はすべて即日開票され出ましたが、選挙管理委員会からは年代別の投票結果は発表されていません。それを待って、投票率の分析も必要かなと感じます。

犬山市市議会議員選挙はまた4年後、今度はどんな新人候補が立候補するのか?楽しみでなりません。