犬山焼の窯元さんへ行ってきた!

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犬山には犬山焼という江戸時代から続く焼き物の産地があるのをご存じでしょうか?犬山焼の起源は今からおよそ300年前、元禄年間に開窯されたとあり、鉄釉や灰釉を用いた瀬戸焼風の焼き物から清潭な青華磁器、素朴な桜紅葉を描いた陶器など犬山城の城主だった成瀬家のお庭焼として数多くの作品が世に出されていました。

中でも画師道平の作品は鑑賞家の間でも高く評価されて今でも愛されています。しかし幕末の動乱と共に多くの窯元が廃業に瀕し、令和になった今では犬山焼の窯元は3店舗しか残っていない。

今回紹介する窯元さんは「尾関作十郎陶房」。なんと定春さんをモチーフにちょっとした置物を作っていただいたので引き取りに行ってまいりました。

犬山焼のってそもそも何?

犬山焼、歴史的には瀬戸や美濃に代表される焼物の後発にあたる尾張藩を代表とする焼き物のひとつだ。美濃焼や瀬戸物が古来の陶業とするなら、犬山焼は陶磁器が多いイメージがあった。しかし今回訪ねた尾関作十郎陶苑では、古来から受け継がれている抹茶茶碗から朱色が見事な飾皿まで実に多種多様の焼き物が並んでいた。

犬山焼は江戸の時分、成瀬家御用達の焼き物だったと聞く。尾張徳川家の家老であった犬山城の城主たちが好んだ焼き物だったのだ。

300年ほどの歴史を持つ犬山焼だが、江戸時代が終わる頃には衰退していったそうだ。歴史の動乱に巻き込まれ、いくつもあった窯元は現代では3店舗残っている。そもそも犬山には窯元だけじゃなく刀鍛冶や宮大工もいたのだから一つの町としてかなり勃興していたのだと容易に想像できる。(だから犬山祭が残ってるのだ)

今ではその3店舗がそれぞれに犬山焼の伝統を残すためにその良さを伝え続けている。

尾関作十郎作の秋田犬がこちら!

さて、今回は編集長の愛犬である定春くんをモチーフに秋田犬の置物を作ってくれないか?とInstagramを通じてコンタクトを取ったのがきっかけ。尾関さんとは名古屋情報通の取材で知り合い、犬山のミュースタイルホテルでお皿の色付体験を取材させてもらい、面識があったのだ。

で、モチーフにした作品が写真のものだ。

例えばこんな使い方もある、かわいい。

秋田犬のクルッとした尻尾、特徴的な手足と顔の仕草がなんとも可愛く再現されている。(ちなみに虎のほうはお友達のもこちゃんをモデルにしている)

柴犬全盛とも言える昨今、秋田犬をモチーフにした小物はめずらしいのではないだろうか?また、お値段もリーズナブル(も少し高くても買う)尾関作十郎窯にはYahooのショップがあるのでそちらから他の作品を見てみてほしい。

尾関作十郎陶苑Yahooショップ

成田山の麓には有形文化財の旧家屋があるぞ!

尾関作十郎陶苑に訪れたのだが、もっとも驚いたのはその立地。成田山のお隣さんといっていいところに窯を構えてる。そしてその土地がまた広大、家屋の母屋は江戸の末期の建築物だという。

梁の木材は松の木なのだとか。これも江戸時代の名残

「この母屋を活用しないとだめなんですけどね」と7代目にあたる尾関さんはおっしゃっていた。2020年から「犬山・伝統と暮らしを楽しむ会」という有志の会を設立。2021年11月には初のピクニックマルシェというイベントを尾関作十郎陶房の広大な芝生広場で開催される。母屋は国の有形文化財に登録されているので、活用しなければならないとの話。では何かとすぐには提案できなかったが、マルシェイベントももちろんだが、母屋を使った伝統芸能の会や楽器の展示会、陶業体験などできることはたくさんある。

マルシェに反対!ってわけではないが、母屋の趣が落語会やアコースティックライブの会場として少人数開催に向いている。使い方もそれぞれだし、ギャラリー側でお茶や珈琲を出せるようにできたら、母屋は展示会の会場として使えるのではないだろうか?

11月13日のピクニックマルシェ、非常に楽しみである。前売り券も発売されているので、秋のおさんぽに尾関作十郎陶房へ訪れてみてはいかがだろうか?

ピクニックマルシェ詳細はこちら

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